[女性の年齢別]注意すべき疾患
女性のライフステージごとのかかりやすい病気や症状
現代女性は、妊娠・出産の機会が減っているため、月経回数は昭和初期に比べて9倍~10倍に増加しています。
そのため思春期から性成熟期にかけて、月経痛、PMS、子宮内膜症、子宮筋腫といった月経や女性ホルモンの分泌が多いことによる病気や症状が増えていると言われています。
更年期になると、女性ホルモンの減少による症状が多くなります。
日常生活に影響を及ぼすような「更年期障害」ほどではないけれど、肩こり、ホットフラッシュ、動悸、睡眠障害など、更年期による様々な不調を感じる人は多いです。
さらに更年期以降は、生活習慣病、骨粗しょう症や認知症など、男性より女性がかかりやすくなる病気があります。
20代
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月経困難症
月経痛(腹痛、腰痛等)が強く、日常生活に支障をきたすもの。 - 吐き気、頭痛、疲労・脱力感、食欲不振、イライラ、下痢および憂うつなども含まれます。
- 子宮内膜症
子宮の内側を覆う「子宮内膜」に似た組織が、子宮の内腔以外の場所にできてしまう病気。
生理痛が悪化する場合は注意が必要です。
- 貧血
20~40代の女性の約65%が「貧血(鉄欠乏性)」もしくは「かくれ貧血」です。
ダイエットの影響も大きいです。鉄分を意識して摂取することが大切です。
30代
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不妊
30才を過ぎると自然に妊娠する確率は減り、35歳を過ぎると顕著な低下をきたします。
卵子の質の低下が起こることが妊孕性低下の原因と考えられています。
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子宮頸がん
最近は20~30代の若い女性に増えてきており、30歳代後半がピークに。
異常なおりもの、不正出血があったら婦人科へ検診を。
- 子宮筋腫
子宮を構成する筋肉組織由来の良性腫瘍のこと。
症状は、過多月経、不正出血、貧血、頻尿、腰痛など。不妊の原因になることがあります。
40代
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月経不順・無月経
正常月経の周期や出血持続日数を超える状態を指します。
〈正常な月経〉 ★周期/25~38日 ★出血日数/3~7日
- 月経前症候群(PMS)
月経前3~10日の間続く精神的・身体的症状のこと。
イライラ、抑うつ、不安、集中力の低下、睡眠障害、食欲不振・過食、むくみ、乳房の張りなどがあります。
- 乳がん
乳腺の組織にできるがん。主な症状は、乳房のしこりです。
30~40代後半が発症のピーク。自己触診と検診で早期に発見を。
50代
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更年期障害
更年期症状の出方は千差万別。「更年期の症状かも…」と思う場合は、早めに婦人科の受診を。
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①血管に関する症状 ほてり、のぼせ、ホットフラッシュ、発汗など
②その他の身体症状 めまい、動悸、胸が締め付けられるような感じ、
頭痛、肩こり、関節の痛み、冷え、しびれ、疲れやすいなど
③精神症状 気分の落ち込み、意欲の低下、イライラ、情緒不安定、不眠など
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子宮体がん
閉経前後に多い。
症状は、不正性器出血・茶色や黒色のおりものなど。
初段階であれば完治の可能性が高いです。
60代
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萎縮性腟炎
主に閉経後の女性ホルモンの分泌低下により、腟の潤いがなくなり、
外陰部や腟が乾燥・萎縮して、雑菌が繁殖するために起こる炎症です。
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骨粗鬆症
骨強度が低下して、骨折しやすい状態。
女性の場合、閉経後の女性ホルモンが激減した時期に骨量が著しく低下するため、
閉経後の骨密度検査をおすすめします。
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アルツハイマー
脳が萎縮して、記憶に障害をもたらす病気。
男性に比べ、女性の方が多く発症しやすいと言われています。
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働く女性、働き続ける女性が増加し、女性の勤続年数が伸びるなか、
働く女性が、月経関連の不調、不妊治療、妊娠・出産、更年期不調などの健康課題を
どう乗り越えていくのか、ヘルスリテラシーと職場環境づくりの重要性が増してきています。
※女性就業支援・働く女性の健康に係る情報提供事業 事務局 【働く女性の健康応援サイト】より
抜粋
年代や生活習慣によって女性の体調や不調はさまざまですが
時には誰かに相談したり経験者の方の話を聞いてみたり
何よりも一番大切なのは、自分自身の体調を日々見つめて少しでも不調や変化を感じたら早めの検査をする事が大切だなと感じました。
ついつい忙しさなどで、おろそかにしてしまいがちですが
「このくらいで病院に行くのは大袈裟かな」という事でも、不安を解消するという意味でも
定期的な検診を心がけたいなと思いました。