人に迷惑をかけるのは当たり前。更年期障害の休職をチームで乗り越えるためには??
今回は次回に引き続き、グラフィコ社員の「更年期障害」体験談をインタビュー第二段です!
同じ会社にいながら想像以上の大変な日々に驚愕し、
改めて更年期障害への理解が深まりましたので、ぜひ皆様も読んでみてくださいね😄
👇👇ここからスタート👇👇
株式会社グラフィコにお勤めする早川さん🌱(仮)は
更年期障害の症状であるうつ病で、半年間休職されました。
本記事では早川さんが休職された当時の状況を、
早川さんと同じチームメンバーで同僚の櫻井さん🌸(仮)、
上司の森田さん🍎(仮)をお招きしたグループインタビューをお届けします。
👇前半の記事は早川さんの更年期障害の症状についてのインタビュー記事です。
https://moon-graphico.coorum.jp/announcements/5tnborye0nd6r9hv
同僚として、早川さんが休職されると知ったときはどう思いましたか?
🌸櫻井さん
休職前から体調が悪いことは分かっていたのですが、
まさか休職しなければならないくらい悪化していたとは思いもしませんでした。
もう少し関わり方が違っていたら、
サポートできたことがあったのではないかと反省しています。
🌱早川さん
そんなことないですよ。
私も自分が何を担当しているか、
もっとみなさんに開示すべきだったと振り返ります。
櫻井さんには本当に助けてもらいました。
私の仕事を櫻井さんともうひとりの方に引き継いでもらったのですが、
まともに引継ぎを行えていない状態で仕事を渡してしましました。
…それでも櫻井さんは、元々抱えているご自身の業務に加えて
引き継いだ業務も正確にこなしてくださって、本当に感謝しています。
早川さんから引き継いだ業務はどのようにキャッチアップしてこなされたのでしょうか?
🌸櫻井さん
早川さんが担当していた案件に深く関わっていたわけではなかったので、
まずはメールの履歴を1から見返して、自分の中で整理しました。
外部の方との連携をとりながら進めるものもあったので、
分からないところはどうしても早川さんに確認しなければなりませんでした。
私も休職経験がありまして、
休職中は会社からできるだけ連絡してほしくないと思っていたので、
早川さんに対しても最低限の連絡で済むように気をつけていました。
🌱早川さん
櫻井さんのお気遣いに救われました。
仕事の連絡だけでなく、
会社に商品のサンプルが届いたときはわざわざ自宅まで送ってくださったり、
森田さん、櫻井さんはじめ、
部内メンバーも休暇でどこか行ったときのお土産を
私の分まで用意してくださったりしてくれて…
それをいつも自宅に送ってくれて会社にいなくても、
私も仲間のひとりとして扱ってくださったことが本当に本当にありがたく、
私は本当に恵まれていると思わずにはいられませんでした。
上司の立場として、体調が優れない早川さんとどのように関わられていましたか
🍎森田さん
早川さんから体調のことを詳しく聞いていましたので配慮はしていたのですが、
仕事として指摘しなければならないこともありました。
言いすぎてしまったのではないか、けれどチームで動いている以上、
伝えなければ本人のためにもならないと悩むことも少なくありませんでした。
🌱早川さん
とてもご苦労をおかけしたと思っています。
私も過去に自分が上司の立場として働いていたことがありますが、
上の立場になると抱えるものが複雑になってきて大変だと思うんです。
そんななかで、私との関わりもとても気を遣われたに違いありません。
更年期障害を抱える方と一緒に働くうえで大切なことは何でしょうか
🌸櫻井さん
先ほども話したように、休職する以前の関わり方が大切かと思います。
もっと仲間が今どんな状況なのか、
どういう案件に関わっているのかなど情報を取りに行くべきだったと振り返っています。
🌱早川さん
私も情報を自分の内側に留めてしまうのではなく、
できるだけ今自分がやっていることを仲間と共有すべきだと思いました。
🍎森田さん
私はおふたりの考えとは少し違っていて、
前提として人はどんな状況でも迷惑をかけあうことはあって当然だと思っています。
どれだけ事前に情報や状況を共有できていたとしても、
仕事はそれぞれが担当しているものがあって、
抜けることがあれば誰かが負担を追うことになります。
そのときの心の在り方として
「あの人抜けたのか、面倒くさいな」
とならないチームであることが重要だと思います。
普段から「力になろう」と思えるコミュニケーションをとることが大事だと思います。
それと実は、
更年期障害で休職をするケースは社内で初めてだったんです。
まだ社内では更年期障害のことにピンとこない方も少なくありません。
ですので、私たちの経験は会社の糧にすべきだと思っています。
早川さんにはご自身の体験を社内で共有するなどしていただいて、
会社に還元していただけたらありがたいです。
更年期障害は女性に多いケースですが、
逆に男性ならではの悩みも社内で共有できるようにするなど、
一方通行にならないようにそれぞれの状況を
理解し合える社風をつくっていくことが大切だと思います。
休職期間の気持ちと今の気持ちとは違いがありますか
🌱早川さん
休職は自分が健康でない状態なのに会社に在籍しているので、
みなさんに迷惑をかけていることをはっきり自覚していて、
とにかく申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
おそらく、更年期障害で休職をされた方々が会社を辞めたくなるのは、
その申し訳なさからなのではないかと思いました。
「大好きな会社の大好きなみんなに迷惑をかけている」から
本当は辞めるべきではないかと深く悩み、
気持ちの折り合いをつけるのも苦労しました。
ですが、先にも話したように生活があるから辞めることができません。
みんなには「ごめんね」と謝る気持ちよりも
「ありがとう」と感謝の気持ちをもって
関わっていこうと決めました。
今回改めて心の内を話せたのは、
櫻井さんと森田さんだからだと思っています。
温かい仲間に囲まれて、私は本当に幸せ者です。
✍️取材後記
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インタビューでは、
みなさん思い思いにお話ししながら涙をこぼされることもありました。
それぞれの立場で葛藤がありながらも、
その根底には仲間としての信頼関係が結ばれているのを感じ、
チーム一丸となって早川さんの休職を乗り越えたと感じずにはいられませんでした。
それが実現できたのは、
日々の関わり方やコミュニケーションがあってこそに違いありません。
特に女性はライフステージの変化で仕事やキャリアに影響を及ぼすことが少ないため、
一緒に働く仲間同士で「お互いさま」の心持ちでいられること
が更年期障害の休職を乗り越える大切なポイントの1つだと実感しました。
インタビュー・執筆:綾斗 礼
フリーランスのブランドプロデューサー。女性のウェルビーイング・サステナブルをテーマにしたブランディング・PRに従事。企業や大学と提携して、学生、海外在住、シングルマザーなどライフステージ・背景問わず女性のキャリア支援活動も行っている。
X(Twitter):https://twitter.com/ayakatoreika